【リサ】は、
「す、凄いわ。
 これは本当に凄い。
 これなら【魔王】を倒せる。
 倒せるわ」
 と言った。
 【春日井氏】は、
「ですよね。
 じゃあ、早速【魔王】退治に向かいましょうか」
 と言った。
 彼にとってはさっさと終わらせたいイベントだった。
 【春日井氏】は、先ほども使った【移動風船】をまた使用した。
 今度は、【修行人形】の件で【魔王】のイメージもある。
 【春日井氏】が運転し、あっという間に【魔王城】に着いたのだった。
 本来であれば、いくつも突破しないと行けない試練があったのだが、それらを全てすっ飛ばしたと言うことになる。
 【アグネス】が、
「ほぇ~っ。
 まるでびっくり箱ねぇ、【それ】っ」
 と言った。
 【それ】とは【春日井氏】の持っている鞄だ。
 何でも入っている便利な宝箱の様に思ったのだ。
 だが、これはただの鞄である。
 凄いのは鞄ではなく、その中味。
 【春日井氏】の技術である。
 本人は決して凄い事をしているという自覚が無いのが玉に瑕ではあるのだが。
 それはさておき、ついに姿を現した【魔王】。
 だが、【魔王】の姿は先ほどの【ブライアン】の居城で見ているので新鮮味がない。
 姿を見ても驚きもなんにもしなかった。
 【リサ】は、
「こいつが魔王ね。
 なるほどね。
 確かに魔王だわ」
 とつぶやいた。
 【魔王】は、
『貴様、我を知っておるのか?』
 と尋ねた。
 【リサ】は、
「あ、うん……
 さっき、見たからね」
 と言った。
 【魔王】は、
『なんだと?
 貴様ぁ。
 我を愚弄するつもりか』
 と凄んで見せる。

続きます。