定員は、
「あいよ。
 おや?
 しゃべる猫なんて珍しいね。
 あんたの連れかい?」
 と言った。
 気の良さそうなおばちゃんだ。
 【春日井氏】は、
「あ、はい。
 旅のお供です」
 と答えると店員のおばちゃんは、
「そうかい。
 どこ行くんだい?」
 と聞いてきた。
「宛は無いんです。
 ただ、ちょっと旅に出たくて……」
「そうなのかい?
 じゃあ、この辺りも物騒だから気をつけなよ」
「物騒?
 何かあったのですか?」
「知らないのかい?
 また、出たんだよ、【魔王】が。
 今はその討伐をしようと【伝説の勇者】様ご一行様が近くまで来ているって噂さ」
「そ、それは本当かにゃん?
 ご主人様。
 早く行きましょう?」
「どうしたんだい?
 あ……さては、【勇者】様一行に加わりたいとか考えてないかい?」
「逆ですにゃん。
 ご主人様はもう、三回も【勇者】様に振り回されてるにゃん。
 だから、関わらない様に、しばらく旅に出ることにしたにゃん」
「ふぅん。
 そうなんだ?
 じゃあ、あんた、有能なんだね?
 どんな【力】を持って居るんだい?」

続きます。