【春日井氏】は有能であるが故に、噂を聞きつけた【勇者パーティー】ご一行様が、彼を訪ね、仲間になる事を願い出て、押し切られる形で、そのまま、【勇者パーティー】に参加。
 【魔王討伐】に協力する事になる。
 それは、普通、人生に1度あるか無いかだ。
 だが、彼は有能であるが故に、
 【A】という【魔王】討伐を【B】という【勇者一行】が彼を誘い、【A】という【魔王】を討伐、
 【C】という【魔王】討伐を【D】という【勇者一行】が彼を誘い、【C】という【魔王】を討伐、
 【E】という【魔王】討伐を【F】という【勇者一行】が彼を誘い、【E】という【魔王】を討伐、
 という様に、3回【魔王】を討伐したのだ。
 押しに弱い性格であるため、【勇者様】ご一行の誘いを断り切れないのだ。
 そのため、3回も【魔王】討伐に参加していたのだ。
 これで、彼は【魔王】討伐の【スペシャリスト】という噂が広まり、また【別の勇者】が彼を誘いに来るのだろう。
 このまま、この場にいたら、また、誰かが誘いに来るかも知れないと思い、彼が住んでいたアトリエを引き払って宛のない旅に出ることにした。
 彼の巻き込まれ人生は【魔王】討伐に始まった事ではない。
 生来の美形であったため、女性にモテていたため、自分の知らない内に女性達が彼を取り合って喧嘩。
 修羅場となり、
「ちょっとぉ。
 清俊君。
 なによ、この女?
 私とこの女。
 どっちを取るの?」
「私よね。
 こんな女なんか何とも思ってないわよね。
 私よね?」
 と言われ、
「え?
 え?
 え?
 あのぉ~……」
 としどろもどろになっていた。
 知らない内に女性達はエスカレートして、
「何よ、
 はっきりしないわね。
 嫌いよ。
 大っ嫌いっ」
「バッカみたい。
 二股かけるなんてさいてーよ」
 と言って両者にひっぱたかれたりしたものである。

続きます。