そして――
(俺は、バカだ。
 賢くない。
 バカがあれこれ悩んでも仕方がない。
 とにかく、進める道を示されたのなら、前に進むしかない。
 それしか今の俺に出来る事はない。
 ならば……)
 と思ったのだった。
 決意が固まって、数日が経った頃、【日高】が再び【勇介】の病室を訪れた。
 それは、丁度、介護付きだが、車いすでの移動が許可された日だった。
 【日高】は、
「やぁ。
 どうかな、調子は?」
 と声を掛ける。