【ちえり】を殺害すれば――あるいは……
だが、そんな事は冗談じゃない。
【さくま】にとっては【ちえり】はこの【越果】で頼るべき全てだ。
彼が望めば彼女は喜んで命を差し出すかも知れないが、そんな事は口が裂けても言えない事。
絶対に選択出来ない事だった。
しかし、ほぼイエスマンである【ちえり】だけとの会話を続けていると少々飽きてくるという面もあった。
ちょっとくらい反抗してもらった方が、何か会話をしているという気分になるかな~くらいに考えていた。
そんな時――
(ちょいと、旦那……
水を分けてはもらえないかね?)
という声が響いた。