だが、偲達にはある。
 かつて、恐獣(きょうじゅう)と呼ばれた存在、その長であったクティノスだった。
 偲に心臓を潰されその下僕となった下位絶対者だった。
「て、てめぇ、何しやがる」
 突然の出来事、邪魔に琴太が咆える。
 不意打ちで相手の心臓に突き刺すなど、フェアプレイ精神に欠ける。
 琴太の最も嫌いな行為の一つだった。