俺が【毒爪】で傷ついた時、すぐに【A】と【C】が殺し合った事が俺にとって幸いしたと言えるだろう。
 簡単に勝てると高をくくっていた俺は最後に油断して、殺される所だった。
 勝てたのはあくまでも偶然――俺に運がついていただけの話だ。
 少しでもタイミングがずれていたら俺は確実に負けていた。
 そう言う結果に終わったんだ――油断大敵ってのはこういう事を言うんだなと俺は深く反省した。
 反省はしたが、勝ちは勝ちだ――俺は素直に喜んだ。
 何にしてもこれで、【参加者】は50人に絞られる事になる。
 勝利宣言を受けて【仮想世界】から【現実世界】に戻ると――
「嫌だ嫌だ――このまま終わるのは嫌だ――再挑戦させてくれっ」
「無効だ――何かの間違いだ――俺が負けるなんて――イカサマだ――やり直しを要求する――やり直せ」
「待ってくれ――大事な金だったんだ――返してくれ」
 などと悲鳴があちこちから聞こえて来た。
 どうやら、【各ステージ】で負けた奴らが、見苦しく何かをのたまわっている様だ。
 醜いな――とは思わない。
 なぜなら、一歩間違えたら、俺もそっち側だったからだ。
 俺は心の中で、
(ご愁傷様……)
 と思った。