その声は、
「聞こえてる?――あいつらは私の姿を見て逃げたわ。
 きっと、イレギュラーが現れたので、離れて行ったのね。
 ――私と、少し話せる?」
 と言ってきた。
「な、何だ【内村】?」
「あ、うん――君に謝ろうと思って。
 ――ずっと気にしてたの。
 だけど、このステージにあいつが居たから、君に近づけなかったの」
「あいつって誰だ?」
「ほらっ、君が倒した」
 と少し話、俺はピンと来た。
 【内村 理沙】の言っているのは俺と同じく、【内村 理沙】が参加するために騙されて参加して俺に敵意を向けたあの名前も知らない男の事だろう。
「彼、【津田 昭博(つだ あきひろ)】って言ってね。
 私にしつこくつきまとっていたの。
 私、迷惑だと思ってたんだけど、どうしても私のために働きたいって言うから仕方なく――ね……。
 だけど、君は別だよ――私は追い詰められていたから、仕方なく君を誘ったけど、あいつらが参加するって解ってたら、君は誘わなかった。
 だって、君は大切だから――私にとって大切な男性だから――そう思ってるんだよ。
 私が好きなのは君だけだよ。
 だから、君に誤解されたままは嫌だから、誤解を解きたくて、君に話したかったんだ。
 人数も減ってきたし、そろそろ話せるかな?って思って来たんだ。
 だから、そっち行って良い?」
「いや、待て――疑いたくないが確認したい事が2、3ある。
 質問を2つ3つしたい――それで俺が納得すれば、来ても良いぜ」
「そう……じゃあ質問して――私、何でも答えるから」
「じゃあ、俺とお前はいつ知り合った?」
「あ、それね?簡単、簡単、中学の卒業式だよ。
 突然、君が告白してきて。
 私、本当に君が私をって思ったんだよ。
 だけど、罰ゲームで告白したって言われてショックだったんだよ。
 君、私のタイプだったんだから」