俺は壁を背にして次の一手を考える。
 何がある?何が出来る?どうすれば良い?
 俺は考える――栄養が欲しい。
 将棋の棋士がそうである様に、頭に栄養が欲しい。
 糖分が欲しい――勝つにはどうしたら良い?
 どうすれば、3対1の不利な状況で勝ち残れる?
 俺は考える――繰り返し考える。
 その時――
「♪ら ららら~ら ら ららら~ら♪」
 ――と【スキャット】で歌う声がした。
 何だ?――何なんだ突然……
 それにこれは女の声だ。
 そんなの居たか?――【このステージ】に?
 会場には【内村 理沙】も来ていたから、女の【参加者】も当然居たはずだ。
 だが、この【ステージ】には【野郎ばかりの10人】だったハズだ。
 【女】は1人も居なかった。
 元々、【女の参加者】は、数える程しか居なかった。
 そう――ざっと見たところ、せいぜい、男2、30人に対して1人くらいの割合しか居なかったはずだ。
 だから、この【ステージ】には1人も居なかったはず。
 少なくとも俺はそう、認識していた。
 でもまてよ?
 参加者は500人で、10人ずつ――50【ステージ】に別れて戦っているはずだ。
 だけど、本当にぴったり500人が参加してるのか?
 【内村 理沙】みたいに突然、参加するって場合だってあるハズだし、もしかしたら、参加者の数は500人ぴったりじゃなくて、前後しているのかも知れない。
 それで、【ステージ】によっては10人じゃなくて、11人とか参加させて人数を調整しているのかも知れないと考える様になった。