幸い、【光の玉】も【犬】も高速で移動する【異能力】では無いらしく、逃げの一手に徹した俺は何とか逃げる事に成功した。
 ふぅ――何とか一息――と思ったのもつかの間、
「よぉ、お前、さっき【理沙ちゃん】と話してたよな?
 【理沙ちゃん】とどういう関係?
 気になるなぁ?俺に教えてくれよ」
 と言って声をかける男が居た。
 その男の顔には覚えがあった。
 【あの女】/【内村 理沙】が俺以外に声をかけていた4人の内の1人だ。
 言ってみれば、そいつと俺は同じ、【内村 理沙】に騙された者同士。
 被害者仲間と言っても良いはずなんだが、見た感じ、あいつは、まだ騙された事に気付いていない様だ。
 まだ、【内村 理沙】との甘い時間の夢の中ってところなんだろう。