14 パンドラの最期

「では、彼女さん、ちょっとよろしいでしょうか?
 お名前は?」
「ふふっ……パンドラよ。
 よろしくね……」
 不敵な笑みを浮かべるパンドラ。
 もうすぐあなたは私がいただくわよとでも言いたげな顔だった。
 にっこりと笑う勇治。
 パンドラは促されて勇治の元に近づいた。
「では、よろしくお願いします」
「ふふふ、今度はどんなマジックかしら……」
「ええ、単純な手品なんですよ。
 このシルクハットを叩くとですね……」
 バタバタバタ……
 勇治がステッキでシルクハットを叩くと中から鳩が飛び出した。
 いたってシンプルな手品である。
 だが――
「ぎぃやぁぁあぁぁぁぁっ!!」
 パンドラはもがき、苦しみ出した。
 すぐさま更に、勇治は服の中からありったけの鳩を出した。
 全て白い鳩である。
「ひぃやぁぁぁぁぁっ……」
 たまらず客席に逃げようとするパンドラ。
 すると今度は観客達が隠し持っていた塩をパンドラに投げつける。
「な、何をするんだ!?」
 浩紀は怒鳴る。