まるで、行動の一つ一つを試しているようだった。
 間違えるとウソだといって軌道修正しようとする。
 それでも駄目だと押し黙る。
 その繰り返しだった。
 また、浩紀の周りでの亡くなる人の人数が異常と言って良いほど多かった。
 今月に入って5人である。
 だが、恋は盲目なのか、浩紀は気付かなかった。
 いや、気付こうとしなかった。
 気付いていたけど気付かないふりをした。
「浩紀さん、あなたのお知り合い……
 全員知りたいな。
 あなたのことは何でも知りたいの……隠し事は無しにして……」
「全員か……
 ちょっと、全員は難しいんじゃないかな?
 遠くにいる人だっているし……」
 そもそも、知り合い全員を教えると言うのは確かに無理な話だった。
 知り合いと呼べる人ぐらいならあちこちにいるし……
 人間である以上、人と支え合って生きていかないといけないから行動範囲が広がれば自然と知り合いも増えてくる……。
 どんなに仲の良い夫婦だって人生で出会った知り合いを全員知っているかと聞かれれば全員が否と答えるのではないだろうか。