小さな石棺の中にあったのは、ドクロ――しゃれこうべだった。
 小さな骸骨が中に入っている。
 しかも、何となく禍々しい感じがする。
「うわっ……
 気持ち悪りぃ……
 何だこれ?……」
 浩紀は身体の内側から来る恐怖心を打ち消そうと大声を張り上げた。
 怖くなって捨てようとも思ったが、羽住の形見であるこの石棺を捨てるのも偲びないので住人が共同で使っているアパートの物置にしまってしまおうと思った。