羽住の方は浩紀の煮え切らない態度に絶望し、祥吾との婚約を決めた。
 浩紀と羽住の仲はそうして自然消滅しかけていた。
 浩紀と羽住の人生の道はそうして分岐して行ったのだった。
 そして、浩紀は彼女が祥吾との婚前旅行中、亡くなったと聞いた。
 葬式にも呼んでもらえず、音信不通だったため、彼女の死を知ったのはずいぶん後になってからだった。
 それも、人づてにだった。
 しばらく、羽住とあっていないと思っていたらである……
 その時のショックは今でも殆ど癒えていない……
 本音を言えば、祥吾は好きになれないどころか殺しても殺したり無いくらいの許せないタイプだった。