「言っちゃなんですけどボケちゃったんですか?
 それともスランプですか?
 イップスですか?
 何で、そこまであれの肩を持つんですか?
 惚れたんですか?
 惚れた弱みですか?」
「惚れる?
 あぁ、そうだね。
 あたしゃ、あの【旦那】の持っている【才能】に惚れたんだ。
 あれは大きくなる。
 あたしの想像を遙かに超える程大きくね。
 あんたは言ったね。
 あたしと【旦那】じゃ不釣り合いだって。
 確かにそうさ。
 不釣り合いさ。
 ただし、意味は逆さ。
 あたしが【旦那】にとって相応しくないのさ。
 あたしなんかじゃ【旦那】の横には居られない。
 所詮、あたしは【旦那】に憧れているだけ。
 ただの追っかけに過ぎないさ。
 だけど、いち【ファン】としては、追っかけ続けてみたいじゃないか。
 だけどね。
 他の女よりも先に【旦那】を見つけたって自負がある。
 誰よりも早く【旦那】を見つけたって誇りがある。
 そいつが今のあたしの最高のトロフィーさ。
 あの【旦那】が見ている【世界】の一部だけでも見てみたいと思わないか?
 誰よりも多く、【旦那】が起こす奇跡を見てみたいと思わないか?」