その前に、悪事から帰ってきた【カルメン】が顔を出し、
「な、何だ、こいつは?どこ……」
 【――から来たんだ?】とは言えなかった。
 それよりも前に【カルメン】の姿はかき消えたのだ。
 【789番ヴェール】の手によって。
 【ヴィホヂット】はいち早く危険を察知して、逃げ出した。
 あれはやばい。
 やばすぎると判断したのだ。
 【カルメン】も天罰とは言え、余りにもむごすぎる結末となってしまった。
 突然、人生がかき消されたのだ。
 【ヴィホヂット】から【カルメン】の記憶がすぅーっと消えて行くのを感じた。
 記憶がなくなったのではない、存在が消えていったのだ。
 あれに関わると無かった事にされる。

続く。