だが、それを助ける者は居ない。
 【ヴィホヂット】はこっそりとしのびより、彼女に手をかけようとしていたのだから。
 彼女のピンチを知る者はそこにはいない。
 やがて、【リーチェニー】は【ヴィホヂット】と共に、【ヴィホヂット】が借りた愛の巣に向かって行った。
 それは、まるで美しい蝶を絡め取った蜘蛛の巣のようだった。
 やがて、少しずつ【リーチェニー】は懐柔(かいじゅう)されていく。
 【ヴィホヂット】の忠実な尖兵として調教されていくのだ。
 哀れな【リーチェニー】。
 怪しく笑う【ヴィホヂット】。
 怪しい夜は更けていく。