【ヴィホヂット】は、
「えぇ、すぐ近くに……」
 と答えた。
 もちろん嘘である。
 【リーチェニー】をたらし込むために借りた家があるだけである。
 抱いてしまえばこちらのもの。
 後は何とでもなると【ヴィホヂット】は思って居た。
 悪党の発想である。
 危ない。
 自分の夢にまっすぐな【リーチェニー】が【ヴィホヂット】の毒牙にかかろうとしていた。