認識が甘いと言われても文句のつけられない事だった。
 【クインスティータ】の欠点の一つとして、何でも物事を決めつけてしまうという癖があった。
 これはこういうもの、
 あれはああいうもの、
 それはそういうもの――という様に何でも決めつけてしまう。
 だが、それでは、それらが持つ可能性を否定してしまうという事になる。
 どんどん新しいものが次から次へと吹き出してくるクアンスティータの考えとしてはあり得ない考え方だった。
 だから、彼女は偽クアンスティータにすらなれなかった。
 せいぜい、なりきりさんの宣伝部長が良いところなのだ。
 それを他の偽クアンスティータに指摘された事もあったのだが、癖というものはなかなか直るものではない。
 だから、いつまでも彼女はクアンスティータに憧れるただのファン止まりだった。