「そ、そうなのか?」
「そうだ。
 ――お前は、【改進人間】なのか?」
「違う。
 俺は普通の人間だ」
「普通の人間は【ギガント・ギア】は動かせない。
 動かせたと言うことはお前は【改進人間】か、そうでなくば、私と同じ、【グランド・スペシャリスト】かのどちらかだ。
 お前は手術を受けた経験は無いのだな?」
「無い。
 それが何だ?」
「そうか。
 ――なるほど。
 気に入った。
 【アスマ】。
 私の元へ来い。
 私の物になれ。
 不自由はさせない。
 私にはお前が必要だ。
 我が国の【グランド・スペシャリスト】は、私を含めても9名しかおらぬ。
 他の6つの国と比べても少ない数だ。
 それでは他国との戦に勝てぬ。
 それだけ【グランド・スペシャリスト】は貴重なのだ。
 どうだ?
 悪いようにはしない。
 私の権限で、お前にはしかるべき地位を与えよう。
 だから、私と来い。
 さぁ、私の手を取れ」
「ご、ごめんだね。
 俺は自由だ。
 俺は誰の命令も従わない。
 って事でさよならっ」
「うっ……」
 と言って、【アスマ】は【エレーナ】を突き飛ばして逃げた。