すると、
「気付いておられたか。
 さすが、【ファズレヌァシ】様。
 私です、【アトゥアリハズレ】です。
 あなたの本当の弟子の」
 と言う声が聞こえた。
 【ファズレヌァシ】は、
「ぼくっちの弟子は彼女――【愛理】ちゃんさ。
 君は破門にしたはずだろ?」
 と言った。
「何故ですか【ファズレヌァシ】様。
 あんな何も出来ない小娘などを弟子にして。
 あなたが肉体を失ったのも元々はあの小娘のせいではないですか。
 ペナルティーであの小娘は【魔獣】に狙われる事になった。
 良いではないですか。
 そのまま、見殺しにしてしまえば。
 あなたが責任を負う事は無い」