「………半分は悪魔なんだけど」
「半分ありゃ十分さ、あんたの行動次第でこのガキは助かる」
「私が食べられたからと言ってその子を助けるという保証はないわね」
「そうだなぁ、確かにそうだ……なぁんてな、隙ありぃ~」
少女だった者が大きな顎に変わった。
顎を少女に擬態させていたのだ。
間合いを詰められていたキャリアの左の肩口から大きな牙が食い込む。
「くくく、あんま、美味くねぇなぁ、お嬢ちゃん」
「そうでしょうね、それ、あなたのしっぽだし」
「なっ…ぎやあぁぁぁぁぁ、ば、バカな、何で俺が?」
キャリアはジャンクックに幻覚を見せていたのだ。
自分のしっぽをキャリアに見せる幻覚を。
ジャンクックはキャリアを騙したつもりでいて、自分が騙されていたのだ。