Fという男にとっては、彼女は生きてあがく事そのものが望んだ結果をもたらす事なのだろう。
だからといって、Fが味方であるかというとそうとも思えなかった。
まるでゴミを見るような目で彼女を見ていたからだ。
Fは聖も魔も嫌いで、両方の資質を持つ、キャリアの事も嫌い――そんな印象だった。
嫌いだけど、利用価値があるから生きる為の力を提供した。
その気になれば、神御(かみ)や悪空魔(あくま)すらあっという間に一掃できる力をキャリアに与えられただろうに、あえて中途半端な力を提供したのだ。
神御や悪空魔を引っかき回すのに丁度良いくらいの中途半端な力。
そう――Fは調整しているのだ。
彼の望む、クアンスティータの強化のために必要な調整を。