だが、カノンにとっては重要な意味があった。
ソナタもそれに気付いた。
まめぽんを通して気持ちを伝えたのだ。
ずっと思っていますと…
カノンは女神御セラピアの生まれ変わりであることが解っている。
そのため、化獣の心臓を持つ吟侍に近づくと体調が悪くなってしまう。
近づけない二人にとって、まめぽんのぬいぐるみは気持ちを伝える大事なアイテムなのだ。
腑に落ちない表情の吟侍にカノンは満面の笑顔でこう告げる。
「行ってらっしゃい。それと、行ってきます」
「あ、あぁ、行ってらっしゃい…」
「もう…行ってきますは?」
「行ってきます…」
「はい、行ってらっしゃい」
カノンは後ろを向き、上を向いた。