二人は町内を回り、色んな思い出話をして笑い、時には悲しい話もした。

 その後は吟侍が決めたデートコースを回った。

 お世辞にもムードがあるとは言い難いものだったが、珍しい虫を見つけたり、悪戯をして怒られたり、ちょっと涼しいところでカノンの体力を回復させるために昼寝をしたりと吟侍らしいルートだった。

 そして、楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、夜になってしまった。

「楽しい時間はあっという間だね…」
「そうだな…送っていくよ…」
「ううん、いい…いつかまた、二人で笑おうね。約束だよ」
「…わかった…気をつけて…」
 別れを惜しむ二人…
「…吟ちゃん…」
「え?」
 別れ際、カノンは吟侍に向けて投げキッスをした。