その時、吟侍は一瞬、キョトンとしたが、すぐに答えが返ってきた。

「バカだなぁ…お花ちゃんは…世界中何処にもいないなら、自分でなればいいじゃないか…そうすりゃ、世界中に一人はいるだろ?」

 それまで、誰もカノンの事をバカと言った人間はいなかった。
 カノンをバカと言った吟侍は彼女の親衛隊にふざけるなとたこ殴りにされた。

 だが、カノンの反応は違った…

 カノンは今まで自分が見ていなかった世界が急に開けて来た気がした。