4 思い出

 セント・クロス…。

 吟侍の住む家…。

 カノンが姉のソナタと共に初めて訪れた時は、孤児院の子供達と打ち解けることが出来ず、困っていた。
 正直、その頃、幼い彼女は次期女王になるために必死だったが、何をやっても上手く行かず、半ば、投げやりな行動をしていた。
 孤児院の子供達はそれを敏感に感じ取ったのか最初はカノン達を受け入れなかった。
 だが、そんな時、他の子供達との橋渡しをしてくれたのが、吟侍だった。
 どこか自分は王女であるとお高くとまっていた自分達にニックネームをつけてくれたのだ。