気付かなかった。
「あたしは、スカイハイ神話で第一雲界(だいいちうんかい)を司っている女神の一柱じゃ。女神リディアというのが本名じゃ」
「女神リディアねぇ……」
 俺がつぶやくとニガティーの老婆の姿から、綺麗な女性の姿へと変わった。
 正に女神と言うのにふさわしい程の美貌だ。
 ふと、見ると、俺とリディア以外の者は動きを止めている。
 時を止める力があるらしく、俺とリディア以外の時は止まっているようだ。
 どうやら内密の話があるらしい。
「私は、占術が得意な女神でもあります」
 口調まで変わった。
「その女神様が俺になんのご用で?」
「恥ずかしながら、我が神話は手癖の悪い神が多く集まる神話でして、他の神話からはぐれた物などを取り込んだりしている神が少なからずいるのを否定できません」
「話が見えないんですが?」
「順を追って説明いたします。スカイハイ神話は第一雲界から第千雲界までありますので、その全てをというわけではありません。お願いとしては第十雲界までを冒険して来ていただきたいのです」
「何故?」