ニガティーはいくつかの神話を説明してくれた。
 どれも興味が引きそうな神話だったが、どうにも奥歯に物が挟まったような言い方をする彼女に俺はしびれをきらし――
「俺に行って欲しい神話はその中には無いんだろ?」
 と言った。
「あ、あぁ……実はな……その……あたしの世界なんだよ……行って欲しいのは……」
「あんたの?……あんた、神族か何かだったのか?」
 俺はギョッとなった。
 どうも、俺にかまってくるとは思っていたが、向こうからアプローチして来ていたとはな。