こんなのは九千年生きてきて、初めてだった。
 俺にあの時のニガティーの言葉が響く。
 (最強を目指すな、あれはやばい。触れちゃならない)
 あの老婆は決して間違った事を言っていたのでは無かった。
 恐らく、俺はまだ、【ファーブラ・フィクタ】神話に触れてもいない。
 だが、それでも恐ろしさはなんとなく、伝わった。
 クラシックは俺と感覚が一部リンクしている。
 クラシックが感じ取った脅威がそのまま一部流れ込んだ感じだ。
 クラシックはそのまま動かなくなってしまった。
 安全装置が作動して、機能停止したんだ。
 俺の技量ではどうしようもない何かに接触したんだ。
 五体満足に残っているだけでもありがたい話だ。
 逃げる時に、出した、72体の声像は全て消え去った。
 ――あれだけあったものが全てだ。

続く。