「この悪党の昔話をそれでも聞きたいかい?」
「……はい。聞きたいです。それと、ジョージ神父は悪党ではないと思いますよ。こんなに吟侍君達の事を心配なさっているし」
「白鳥君がそう言ってくれる気持ちは嬉しいが、やはり、少なくとも当時は悪党じゃった。クアンスティータという規格外の化獣(ばけもの)を知って、支配する事が急に怖くなった、ただの臆病者。それがワシじゃ。……じゃが、今では、臆病になるのは決して悪いことではないと思っとるがの。……さて、それでは、話すかの。ワシの昔話を。当時ワシは神話を集めておった……」
 神父は助手に語り始めた。