「こんな事くらいで見返りを期待したところで無駄なんだよ」
「見返り?何でそんな事を言うの?傷ついたら、手当。当たり前の事だよ」
「殺してやる。殺してやるぞ」
「今は傷ついているからやめた方が良いよ。それより、あなたのお名前は?」
「俺は観察者だ。マリス様に忠誠を誓っている」
「観察者は名前じゃないでしょ?」
「観察者は観察者だ。他に名前はない」
「じゃあ、名前をつけてあげる。観察者じゃ不便でしょ?そうね、両腕を色んな形に変えられてたからレッグ君っていうのはどう?」
 にっこりと微笑むシリス。
「バカ、レッグは足だ。腕はアームだ」
 横で聞いていたリグレットがつっこむ。
「あ、そうなの?ごめん、間違えた、じゃあ、アーム君で」
 言い直すシリス。
「……レッグで……良い」
 観察者はつぶやいた。