それを考えていたリグレットはマリスのアジトで出来たシリスの魔法円を壊してから脱出している。
そのため、シリスの魔法円は他の魔女神に知られる事はない。
マリスは契約の度に食い散らかすかのようにあちこちに自分の魔法円を残していた。
それはそれだけ、マリスの配下が多いという事でもあるが、逆に言えば、アジトのあちこちに配下の力を削ぐ弱点を残していたとも言える。
今回、マリスとの戦いはアエリスとの戦いを想定していたリグレットにとっては戦い方のヒントを貰えたラッキーな事でもあった。
観察者との戦いで、この逆魔法円が有効だという事を確認出来たのはかなりの収穫だった。
とは言っても動き続ける相手の足場に逆魔法円を描く事は難しいので、トラップとして使える程度ではあるが。
「ぐがが、畜生、畜生」
悔しがる観察者。
どんなに悔しがろうと身体が動かなかった。
それでも無理に動こうとしたので今度は魔法円から出た時、マリスの契約が完全に切れた状態となった。
マリスの加護を得られなくなった時、それまで使っていた両腕を変化させる異能が禍し、両腕から血が噴き出した。