第一章 第二節 茶色の魔女神マリスからの挑戦状
「てめぇか?マリス様から絶品料理を奪ったって言うバカ野郎は?」
バーで使う食材の買い出しの荷物持ちとしてシリスの買い物に付き合わされていたリグレットは突然、男に声をかけられた。
男の言う、絶品料理とはシリスの事である。
シリスはマリスが力を増大させるための最高級の料理と言って良かった。
それを奪ったリグレットは完全にマリスと敵対関係になったと言ってよかった。
「見ず知らずの奴にバカ野郎呼ばわりされる覚えはねぇが、マリスってのは捕らえていたお姫様をまんまとかっさらわれたマヌケの事か?」
捕らえていたお姫様っていうのもシリスの事である。
マヌケとはマリスの事だ。
喧嘩腰の相手には喧嘩腰で答える。
目には目を歯には歯をだ。
「て、てめぇ、よくもマリス様の事を……」
「マヌケだって認めるってことだな、それは」
「ふざけるな、ぶっ殺す」
男はナイフを懐から出し威嚇する。