現在、この世界には二六の魔女神がいると言われている。
 双子の魔女神がいるので正確には二七名存在するが、その他にも特殊な魔女神が三名隠れているとされている。
 これは元々の数ではなく、最初は数千名単位で魔女神が存在していた。
 魔女神同士の戦いが行われて、淘汰され、現在の数になったのだ。
 上位の魔女神ではすでに力関係が生まれ、滅多に争いは生まれなくなっている。
 上の立場にいる魔女神は下の魔女神に対して興味を持たず、下の魔女神は上位の魔女神との力の差を理解していて、まともに戦おうとはしない。
 それだけ、力の差がはっきりとしてしまっているのだ。
 争うのはこのまでは力の強い魔女神に飲み込まれてしまうと恐れる下位の魔女神達だ。
 それが、茶色の魔女神マリスであり、狙われていた桜色の魔女神シリスでもある。
 弱者は弱者なりに少しでも生き残りたいと思い、同じ弱者を喰らって大きくなろうとしているのだ。
 言ってみれば、これは弱者同士の小競り合いであり、強者の魔女神の逆鱗に触れないように上手に戦わなければいけない戦いでもある。
 紫の魔女神アエリスは上位ではないが、すでに中位の魔女神としての貫禄を見せ始めている。