「もう、朝だ。二人ともやめてくれ」
 彼方は叫んだが、戦いに夢中の二人に声は届いてないようだった。
「許さない、許さない……」
「彼方さんのために負けられません」
「私の出会いを奪ったんだ、私の出会いを」
 二人が戦いながら、しゃべっていた。
 夕愛は彼方のためにと。
 奈朝は出会いを奪われたという事をひたすらつぶやいていた。
(出会いを奪った?……そうか!)
 改めて、奈朝の恨み節を聞いた彼方は思いついた。
 そして、都合良く、今は朝。
 奈朝の司る時間帯だ。