未来の真は夕愛が基点になると言っていた。
 だから、夕愛を守らねば、彼女達に明日は無い。
 だけど、今、夕愛を応援すれば、奈朝は激昂するだろう。
 だから、表立って夕愛の応援は出来ない。
 それに、奈朝にだって負けて欲しくない。
 彼方は悲しい気持ちになった。
 どちらが勝っても虚しい結果になるような戦いだからだ。
 何とか良い落としどころを探さなくては――
 そう思うのだが、何にも良いアイディアは思いつかなかった。
 つくづく無力だという事を思い知らされる彼方だった。
 そんな彼方の苦しみを余所に夕愛と奈朝の戦いは始まった。