お約束のWINの文字が浮かぶ。
「やった、やりましたよ、彼方さん」
「やったな、夕愛」
空中に作り出された疑似宇宙と地上で喜び合う二人だったが――
「まだ、終わってない」
と声が聞こえた。
「奈朝ちゃん?ですか?」
「火星で待っているわ」
奈朝の声は疑似宇宙の火星から聞こえた。
そこで、さっき、火星を通り過ぎた時、感じた謎の鼓動の意味を確信した。
奈朝が、火星で最終決戦の準備をしていたのだ。
火星といえば、ウイルスを送り込んだ人工火星人達の本拠地でもある。
ウイルスに冒されている奈朝が最後の決戦の地として選択するのも頷ける。
夕愛は疑似宇宙の火星に再び降り立った。