「あー」
「うー」
 低い声を出して、ゾンビ達が生徒に襲いかかる。
「うわ、こっち来んな」
「あっち、行って、ってあれ?」
 ゾンビ達に襲いかかられて逃げようとする生徒達だったが、当たった筈の攻撃は、身体をすり抜けてしまった。
 人体には全くの無害だった。
 しいて難をあげるなら、映像によって混乱した者がどこかにぶつけたりして怪我をするくらいのものだった。
 つまり、このゾンビ達も夕愛と同じ、ヴァーチャル・データだった。
 知ってしまえば、怖くも何ともなかった。
 生徒達はその状況を知ると、逆に面白がった。


続く。