「とりあえず、礼を言っとくよ。あいつ、私の入浴中いつも覗いてたんで、いつか始末してやろうと思ってたんだ」
 譲が握手を求める。
「あいつって、悪魔の事ですか?」
 花梨が応じる。
 握手をしようとするその瞬間に、譲は花梨の手を甲の方から握り、そのまま、彼女を羽交い締めにした。
「な、何を?」
 花梨は気が動転する。
 友情が芽生えたように思ったが、そうではなかったのかと思った。