花梨は――

「秘奥義、虚無掌!」
 花梨は後ろに隠していた左手を回転させて右手に添えた。
 右手は一旦、引っ込めてまた押し出した。
 実はこの動きに意味は無い。
 関連性は全くない。
 だが、これは神術の二つの最強属性、無と虚の振動波だった。
 虚像を作り出して釘付けにして、本体の花梨は別の位置に移動して振動波を放つというものだった。
 派手な動きに見せられて構えている別の位置からの強力な一撃を放つ事によって、相手は抵抗する間もなくやられるという技である。