幸い、おそらく三十二位辺りになりそうな選手の背中が見えて来た。
 その選手を抜けば、ギリギリで、トーナメント出場権を得ることが出来そうだ。
 体力的にも残り少ない。
 神術は後、一回か二回が限度だろう。

 花梨は無心になって走り続けた。
 そして、ついに、三十二位の選手を抜く。
 ゴールまでは後、五百メートルを切った。

続く。