皇帝も真っ青な程の許嫁の数に二の句がつけない。
 仮に、全員と結婚しても、とてもじゃないが、全員と子作りなんか出来ない。
 それに日本じゃ重婚罪にとわれる。
 とても正気の沙汰とは思えない。
「むろん、全員と結婚する事は出来ない。大富豪家の家訓では世界一強い嫁を娶った者が大富豪家の跡取りとなる。私もそうして大富豪家を継いだ」
「すみません、僕には好きな人が」
 父の言葉に佐和義が反論する。
 風彦ではなく、佐和義として生きて来た時に出来た思いを寄せる女性がいるのだ。
「それは認められません。大富豪家の男児として生まれたからには一番強い女性と結婚するのが宿命」
「宿命って、そんな、人権無視して……」
 月見も不満だ。