だけど、敵は待っちゃくれない。
 イーストの背中がふくれあがり、そこから糸のようなものが四方八方に噴射される。
 いわゆる蜘蛛の糸というやつだ。

 蜘蛛型のモンスターと戦って来た経験からこの糸の攻略法は解っている。
 糸の中心から放射状に出ている糸を縦糸と言い、円を描くような糸を横糸と言って、通常、粘り気があるのは横糸のみで、縦糸を通れば難なく、通れるというセオリーがある。

 だけど、僕には解る――
 これはただの糸じゃない。
 どこか異質のものだ。


続く。