今度のお客様は黒猫のキャットンさんです。
 お客様というよりは……


「うちの子達、来てますか?」
「ミャアとニャアなら居ないって言ってくれって言っているわ」
「あの子達ったら、また、神宝商店さんにご迷惑をかけて、後でたっぷり絞ってやらないといけないわね」
「聞いたら、別々の家にお仕えする事になったっていうじゃない。あのふたりはずっと一緒だったから離ればなれになるのが嫌で家出したのよ。他に頼るところがないからここに来たの。いじらしいと思わない?」
「でも、ご主人様との約束だから」
「そこを何とかしてあげるのが母親ってもんじゃないの?」
「……そうですね。私もちょっと厳しくあたってしまったかも知れません」
「頭ごなしに叱らないでふたりの話もちゃんと聞いてあげたら?」
「そうですね」
「ほんと?」
「絶対だよ」


続く。