第五章 金曜日の看板娘 真珠(しんじゅ)




「しんじゅちゃん、今日も元気?」
「あら、お化けタコのペコベエじゃないの。私を見に来たのね」
「そうだね。そういう事にしておこうかな」
「素直に感謝して良いのよ。この私が応対するんだから、ホント、感謝なさい」
「はいはい、いつもありがとうね」
「何でしたらサインを差し上げてもよろしくてよ」
「そうだね、じゃあ、サイン、下さいな」
「仕方ないわね。じゃあ、一枚だけよ」
「本当は二十三枚目だけどね」
「よ、余計な事は良いのよ、最初の一枚と思って感謝なさい」
「そうだね、いつか有名になってサインいっぱい書けると良いね。いっぱい、練習しているもんね」
「うう、うるさいわね。サイン書いてあげないわよ」
「本当にそれで良いの?」
「し、仕方ないから書いてあげてるのよ。本当なんだから」
「そうだね」