今まで面と向かってバカなんて言われた事がないからだ。

「何故、彼に彼女なんか作る必要がある?……そんな事して、この中の誰が得するっていうんだ。彼が他に彼女を作ってもここにいる人間は辛いだけじゃないか……そんな不毛な勝負に何の意味があるっていうんだ?」
「う……」
 大介の言うとおりだった。
 太輔に彼女が出来ても誰も嬉しくない。

 それは、今まで、太輔に対して、恋愛相談という形で彼に関わってきていた自分達の存在を否定された瞬間でもあった。
 士郎達は全員、目に涙を浮かべる。

 悔しいが全くその通り、彼女達の行動に意味なんてまるでない。