まず、【プリンスオブビューティー】
 これは、一人の女の子に美形の男子がたくさん言い寄ってくるというストーリーだ。
 高松嬢は言い寄ってくる美形の男子が好きなのであって、決して主人公の女の子が好きな訳ではなかった。
 むしろ、色んな男子に媚びを売る主人公の事は嫌いだった。
 つまり、太輔はわざわざ高松嬢の嫌いなキャラクターをせっせと作っていたという事になるのだ。

「わ、わかった……じゃ、じゃあ……これ……」
 太輔は慌てて、もう一つの作品【ロマンスグレー】のキャラクターの粘土を差し出す。