時間は昨日に戻る。
 館山嬢にこっぴどくフラれた太輔を見ていた人間がいた。
「あ~っはっはっは……君は面白いね……」
 一人の少年が声をかける。
 可愛らしいな顔立ちだった。
 鬘をかぶって少女と言っても解らないだろう。

「う、うわ…え、江戸葵…」
 太輔は驚きを隠せなかった。
 少年は江戸葵にそっくりだったからだ。