「お前ばかりが何故モテる☠…」
「そんなの知らないよ……女の子に聞いてくれ。僕は何もしてないよ」

 太輔は館山嬢から預かったラブレターを恨めしそうに大介に渡す。
 比野本大介――ラブコメをやったら、彼が主人公になるだろう……
 なぜなら、女の子が熱い視線を送るのは太輔ではなく、いつも大介の方にだからだ。
 太輔はいつも彼の引き立て役だった。
 スポットライトはいつも大介に当たっていた。
「一人くらい俺にも分けてくれても良いじゃないか」
「物じゃないんだから分けられないって……それに僕も誰からもモテているって訳じゃない……」
「どうだか……」
「本当だって――太輔だって知ってるだろ……鉄壁の要塞……僕だって彼女達からは見向きもされていないよ。あの七人の誰かにモテたってんなら僕も自慢できるけどね」
「そ、それはそうだけど……」
 太輔は鉄壁の要塞という言葉に過剰に反応した。